ストーリー

ランチの閉店間際に、コーヒー飲める?と入ってこられた、初めて見かけるおじさん。
禁煙席に座ったおじさんは、タバコは吸えるか?と聞いてきたので、タバコの吸える奥の席におじさんを通した。
そしてコーヒーを出した。おじさんはコーヒーを啜ると、1本目のタバコを吸い出した。
カウンターに背を向けたおじさんの後ろ姿は、何か物悲しいそうに僕の目には映った。
コーヒーもう1杯くれる?2杯目のコーヒーを持っていった。そのとき灰皿に目をやったら3本の吸い殻があった。

「ここのコーヒー美味しいね」
「ありがとうございます」
「実はね、さっき病院でタバコを辞めて下さいって言われちゃってさあ、これで最後にしようと思うんだ」
「そうなんですか」

またそこからタバコを2〜3本吸ったころに、僕は買い出しにでかけた。
戻って来たときには、おじさんはもうそこには居なかった。
コーヒーとタバコは切っても切り離せない相性抜群のコンビだ。その中のタバコを辞めないといけないってのは、抜群コンビの解消と同じだ。けど身体のことを考えればコンビ解消もやむ終えない。
多分50年以上は付き合っていたであろう、片方の相棒との別れは、さぞかし淋しいはずだ。
そんな中、偶然にもうちのお店に入って来たおじさん、最後のタバコの場所はどこでも良かったのだろうが、もう1人の相棒のコーヒーが美味しかったと言われたことが、ただ単にうれしかった。
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Coffee and Cigarettes.
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by by8s | 2014-02-25 14:34 | peoples


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